富士薬品で配置薬を申し込む

いざというときのために自宅や事務所に置いている薬のことを常備薬といいます。風邪薬や胃腸薬、湿布や絆創膏、また、消毒用アルコールや包帯など、さまざまなものがあります。一般には救急箱と呼ばれるケースに入れて保管しています。多くの家庭や事務所で、常備薬を置いているのではないのでしょうか。

その常備薬と似た存在に配置薬というものがあります。こちらも、いざというときのために家庭や事務所などにおいて置く薬であるという点は同じです。しかし、この2つには大きな違いがあります。

常備薬は医薬品を購入して備えておくのですが、配置薬は購入しません。使用後に使った分だけ料金を支払うことになります。簡単に言えば、医薬品の在庫を自宅や事務所において置き、必要になった際に購入するといった感じでしょうか。医薬品の種類は限定されますが、24時間いつでも利用可能な薬局みたいな感じになります。

この配置薬で大きく成長したのが富士薬品という医薬品の企業です。

配置薬の販売で創業

富士薬品が創業したのは、今から90年ほど前のことで、富山県で配置薬の販売業として誕生しました。当時はまだ、富士薬品という名称ではなかったようです。

法人化したのが1954年で高柳薬品商会として設立されており、その9年後に富士薬品に商号を変更しています。

現在の社長は高柳昌幸氏ですから、高柳薬品商会というのは、代替わりはしていますが経営者の名字からとった社号ということになります。

配置薬の販売で創業してしますが、現在は配置薬の販売だけでなく、医薬品に関わるさまざまな業務を行う巨大なグループ企業として成長しています。ドラッグストアを全国展開して販売網を広げているだけでなく、医薬品の研究開発や製造までを行う複合型の薬品企業となっています。

配置薬を申し込むには

全国にある富士薬品の営業所に連絡して申し込むという方法だけでなく、ホームページにて配置薬の申し込みを行うことができます。厳密にいえば、配置薬そのものの申し込みではなく、担当者の説明を受けるための申し込みとなっているようです。

実際に契約となるのは、申し込みを行い担当者による「救急箱の配置に関する説明」を受けた後に書類の手続きが必要となります。営業所は47都道府県にあるので、どの地域に住んでいても契約することは可能となっています。

配置薬はその仕組み上、担当者が配置薬を設置した家庭や事務所を訪問する必要があるため、営業所が必要になります。初回訪問時に契約を行い、配置薬を設置しますが、この時に料金は必要ありません。以降、担当者の訪問時に使用した分の薬代を支払うという形式となっています。

また、使用期限の切れた薬は新品と無料交換してくれるので、まったく使うことがなければ、お金はかからないようです。